2012年3月28日

以前にもお伝えした

イランのアンティークキリム

中世以前に世界中に影響を与えた

その精神の現れ

ちょっと

「チベット産のアンティーク・ブランケット」

『比較』

チベット産の織りは特にこれと言って大きな特徴は無いのですが

一見

何の変哲も無い

平織り

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しかしながら

よくよく視ると

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目立たないのですが

「これは継ぎ目」

あえて隠そうとはされていないような仕上がりですが

それはフリンジを見れば

よく解る

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あえて

継ぎ目でフリンジの縁飾りの色を

変えている

この継ぎ目は全部で3ヶ所

約35センチ幅の物を4枚を継いでいる事になる

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おそらく遊牧民ならではのユルイ考えでしょうが

織り機の幅が影響していると思われます

素材はチベット独特の100%『ヤク』

もちろん天然草木染め

色味を視てもそれほど恵まれた染色環境ではないように感じますが

素朴で丈夫

何よりヤクの毛は暖かいんですよね

そして

これらに影響を与えたとされる

「イランのアンティークキリム」

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こちらも遊牧民が織っているのですが

さすがあっぱれの精神が

見て取れます

多彩な色染めをふんだんに柄に取り込み

その模様は無作為のようで

意味を込めるそう

この模様のように大きく力強い物は

景気の良い時代に見られ

織るヒトもかなり個性的なヒトのように思われます

景気が悪い時代は

柄が細かくなったり

色が地味になって行くのが現代でも見られるのと代わりはありません

フリンジの縁飾りも少しこっています

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織りは柄で飛ばさないで

折り返します

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「お解りいただけるように強く引っ張ってます」

これがなんと言っても大きな特徴でしょうね

素材は上質なウール100%

織り機の幅も

かなり広いですよ

継いでいません

逆にチベット産は幅には理由があるところを

長さで物を言う感じで

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やや長過ぎのように感じられるバランス感覚

なんだか

やっている事が可愛いのですよね

そんな

最上質の「キリム」

参考までに

コーディネート

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フリンジを生かしたら

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大きく違う物なんですが

なぜか

並べても

喧嘩しない

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因に

ベッドは1920年代

FRA

そんな

「チベットのアンティーク・ブランケットとイランのアンティークキリム」

でした