antique-vintage

雪が故にアンティークペルシャ絨毯のメンテナンス

2012.2 / 29

雪が降って

おかげで

最適の条件が揃い

アンティークのペルシャ絨毯をメンテナンス

そんなところ

まずは

雪の絨毯の出来具合のチェック

IMGP1252

お昼になって

程よく収まり加減で雪の絨毯も

良い状態

裏返しのペルシャ絨毯を

メに添って

掃除機を掛ける

IMGP1285

さすがに

70〜80年物の絨毯

きちんとメンテナンスしておりますよ

基本

表面はアンティーク絨毯の場合

「掃除機を掛けてはなりません」

そもそも

丈夫な事は間違いないのですが

手織りでそこそこ年数たってますので

「丁寧に」

価値を落とすような繊維の引っぱりを喰らう事にもなりかねないのですよ

そこは

厳重注意

次いで

外へ絨毯引っ張りだして

裏返しに広げます

IMGP1295

このように

裏面から叩きを使って

パンパン

叩きます

どれほど効果があるかというと

IMGP1305

少し削って違いが解るでしょ

これでかなりとれます

中へ

IMGP1309

やたらと重いのに

更に水分含んで

激重

そしたら

表面で広げて

冷水を絞って拭き上げます

IMGP1311

アシスタント犬の活躍も有り

作業ははかどる

因に

白いウエスはこんな感じ

IMGP1280

ここでも注意する事が

表面はメの方向が

90度裏面と異なります

なので

この絨毯の場合は

縦メ一方のみの拭き上げになります

これをやらないと

メが揃いませんしダメージを与えてします

そもそも

『雪の日に』

と言いますのは

デリケートなアンティーク絨毯の場合

縦糸と横糸の関係は

「ウール×コットン」

これが正式なやつ

昨今

「ウール×ウール」や「ウール×シルク」又は「シルク×シルク」

なんていう風に

色々出てはいますが

土足が基本なので最も強いとされる

『ウール×コットン』

これが

最上級

あっ

雪の話でしたね

そうそう

ウールなので

『冷たい適度に湿らせる程度の水分』

そして

『綺麗な雪の上』

そんな

法則

!!!

縮まないし合成洗剤等での色変化等も防ぐ

昔っからのメンテ法

終わったら

監督さんの検品

IMGP1313

そして

天然草木染めによる糸の色は

永年経過すると

色トビをし

あせて落ち着いて行くのです

これが

大変貴重なんですよ

本日のイラン製アンティークのペルシャ絨毯

「裏面」

IMGP1293

同じ部分の

表面

IMGP1316

このように

表面はかなり色が落ち着いて来ております

これは

もちろん

ハンドメイド

しかしながら

機会で織る似たものも存在しておりまして

こちらがそれ

IMGP1318

裏視れば御覧のように大きな違い

これですと

10年使えるかどうかでしょうね

更に本日

天気に恵まれ

もう一枚

IMGP1270

こちらは

アフガンのアンティーク絨毯

これ80年近くたっているような物

イランのペルシャ絨毯との違いは

「ウール×ウール」

なぜなら

遊牧民にはウールは手に入るのですが

「当時貴重なコットンはアフガンでは手に入らず」

「ウール×ウール」になったとさ

しかしながら

アフガンの絨毯も今となっては

大変貴重

なので

私のところでは

『同じ評価』

そんなこんなで

メンテが終わったら

こんなイメージに

IMGP1320

因に

丸めて立て保管は虫食いやカビ等に注意が必要

なので

その場合は

定期的に広げて風通しを忘れずに

さらに

使う場合は

直射日光はNG

そんな

「雪が故にアンティークペルシャ絨毯のメンテナンス」

でした