antique-vintage

無いが故に

2014.4 / 20

ケルマン産の絨毯を視ていると

感じる事があるのです

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前置きとして

「ケルマン州」

標高が高く砂漠の広がる地域なのです

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私たちの暮らしの中には

「無いものを求める」

と言った行為が前向きに暮らす根源となったり

はたまた

ストレスになったりもする

それらを

暮らしの中で解消する為に生まれたような

ペルシャの絨毯がこれなのだ

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豊かな花をちりばめたような作風は他の地方に比べ

乾いた土地ならでは欲求が生み出す

「憧れ」

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憧れを敷き詰め

暮らしの中のストレスを解消する

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大方

この地方の部屋の様子は白い壁が中心なので

なおさら綺麗に視えるでしょうね

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ちょっと例えると

近代美術を都会で鑑賞するより

山の中の美術館で観賞した方がよく感じる事も少なくは無い

はたまた

富士山の視えるホテルの部屋に富士山の絵画が飾ってあっても

それほどうれしくは無い

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この一枚は

中心部の下地色のグリーンが程よく花を引き立て

あたかもそこに自然に広がっているかのような絵画のような構図が特徴的

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中心部をバランス良く取り巻いているのがフィールドの下地と構成された花の柄

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大げさなのに

上手く行くんですね

この絨毯のもう一つの特徴

「自然光が穏やかに射した時」

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「通常のルームライトの中」

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「暗くした時」

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どれを視ても

美しく構成されているのが見て取れる

決して

「色彩や花のモチーフだけでどうにかしているワケでは無い」

そんな事を感じている私なのですが

特に

東京の高層化が進む中

本当は

高層マンションなんかにはこんなモノが似合うのかもしれませんね

なんて発想にもなる

因に

サロンに現在使っているのもケルマン産になりますよ

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御来店の際に時間が有ればご鑑賞下さい

そんな

「無いが故に」

でした