2014.1 / 14

おかえりなさいスポッティ

☆★若菜★☆

私が小学生の時に読んで気に入っていた一冊。

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当時は単純にキャラクターやイラストが可愛いとか、そんな理由で好きだったのですが、
今になって読むと感覚が変わって読めたのでちょっと紹介します。

主人公は斑点模様の小ウサギのスポッティ。
でも家族はみんな斑点など無く真っ白。

ある日、おばあさんのお家にみんなで行く事になっていたのですが、
お母さんがスポッティだけ斑点模様があって、きっとおばあさんはビックリしてしまうからと
スポッティだけを留守番させました。

みんなが出かけている間、スポッティは悲しくて堪りませんでしたが、
真っ白な子ウサギのホワイティと出会いました。

ホワイティの家族はみんな斑点模様で、スポッティと同じ境遇、思いがありました。

ストーリーの最後はこの2つの家族は知り合い、仲良くめでたしめでたしとなるわけですが、

『ちがい』はどういう事なんだろう?なんでだろう?

ストーリーの中でスポッティはお母さんに「みんなとちがうってどういうこと?」と尋ねているシーンがありますが、
ただ子供向け絵本と言うより、考えさせられます。

現代社会にある差別が思い浮かびました。
国、宗教、人種、性別、他にも職業、趣味や好みなど、
考え始めたら切りがないくらいのヒトとヒトとのちがい。

親に「みんなとちがうから」と否定されているスポッティとホワイティはそれでも自分を作り上げていて、
『ちがい』を受け入れる心、前向きさと、
ホワイティの「わたし、ずっと自分のことかわいいと思っていたの」というシーンは好きで
おすすめです!